年の暮れ、教員として身に付けた力をふり返る。

今年も終わりを迎えますね。今年3月まで教員だった自分が信じられません。師走も終盤ということで今回は僕が教員として身に付けた力を備忘録としてつらつら振り返っていこうと思います。

1. 英語を教えること

「学んでも使えない」と言われてきた日本の英語教育。

そんな英語教育が、本気で変革し始めた頃に教壇に立ってしまったことで、僕の教員人生は大きく変わります。最初はのんびりと授業をしながら英語の魅力を伝えたいなぁと考えていました。しかし、当時の校長がその地区の高英研(高校英語研究会)の元トップだったことでその夢は砕け散ることに。

初年で北海道の高校をはじめ多くの高校の授業視察へ赴くことになります。2年目にはオーストラリア研修や地区の研究授業などを通し英語の授業を追求していました。その後6年、この思いはくすぶることなく英語を教えるというのは本当に奥深いと身に染みて学んだ8年間、そう自信を持って言えるくらいには頑張れたと思います。

そして今一度、英語教育とは何なのかを学び直しているところです。自分が現場で頑張っている間にも研究者の方々は多くの研究をしていたのだと痛感。一層磨きをかけられればと奮闘中です。

2. 担任としてクラスを運営すること

初任校での20代前半として務めた担任と、2校目での20代後半として務めた担任。同じ担任でも見える世界が変わり、担任の影響力の強さを実感しました。

生徒が何かにチャレンジする時にぶつかる最初の「うまくいかない」にどう関わるか。自分の立ち位置を考え、いかにして成長のきっかけにしていくか。彼らを教える立場であると共に、彼らから学ぶことも多かったです。彼らに元気をもらいながら、ときに指導し、ときに笑い合い、ときに相談に乗り、ときに認めてもらう。

こうしたいという思いとこうしないとダメという圧力の間でバランスをとりながら、許される範囲でいろいろな仕込みをしていく。楽しかったのはそのチャレンジが無限だったことです。

興味深いことに、段々と自分の色が反映されたクラスになっていくんです。嬉しいことに彼らも僕を応援してくれるようになっていったんですね。何よりも彼らの成長を間近で見られるのは何にも変えがたいやりがいでした:)

今振り返っても担任業は本当に奥の深い仕事でしたね。

3. チームマネジメント

チームマネジメントは「いつか必要になる日が来るだろう」と勉強していました。実際に運用したのは学年主任になってからでした。

「情熱と誠意」だけでは学年という舟は動かせません。

学校にはさまざまな考え方を持った先生がみえます。明るくて気の利く方、丁寧に指摘してくれる方、立場を尊重してくれる方がいる一方で、過剰に長幼の序を重んじる方や好き嫌いで判断する方、批判ばかり言う方もいました。しかし、チームとして動く以上泣き言は言ってられません。

保護者も大切なチームの一員。応援してくれる方から揚げ足をとる方まで、これまた多様な考え方がありましたが、チームとして動くのに水掛論は避けたいところ。

考え方に間違いはありません。そこにはあるのは違いだけ。

相手の思考の深度を把握し、必要であれば粒度を細かくしていく。物事の裏を知る機会が増えたことでそういった機会も増えていきました。いかに自分のビジョンを理解してもらうか。

生徒、保護者、職員との関係性も少し変わり、僕自身いい人間関係を築く上で目的志向かつEBPMベース(理論に基づく教育方針)の働き方へと次第に変わりました。まだ未熟ではありますが、その基礎を得たと思います。

4. 言語化能力

主任になると、集会や保護者会など大勢の前で話をする機会が増えました。同時に個別に話す機会も圧倒的に増えました。これは単純に説明責任を果たす機会が増えたためです。

そこにはどんな狙いがあり、どういう解釈をして、どう結論や決定に至ったのか。

ひとえに保護者と言えど十人十色。教育の知識がある方、子どもに任せている方、時間を気にする方、詳細まで知りたい方などなど。さらにこの説明のくだりは教員に対しても全く同じことが言えました。

そこでは限られた時間や条件を踏まえて適切な言葉を選ぶ必要があります。時に丁寧に、時に端的に話すことが求められる中で、次第に事象を言語化する力が鍛えられました。

5. ファシリテーション能力

どうすれば人は動くのかを考え続け、自身が主催する会議を通してファシリテーション能力を磨きました。これについてはまだまだナマクラですが、その素地は培われたと実感しています。

何よりファシリテーションは能力、つまり鍛えて磨ける技術であるということを知ったのはとりわけ大きな学び。

何について話をしているのか、いつまでに話をしないといけないのか、話が逸れそうになったときにどうするのか。当たり前なんですが難しいんですよね。参加者のメンツや気持ちを損ねないで生産的に進めるという条件が付くといかに難しいかを実感します。

ファシリテーションの大切さをうたう本が売れている理由がわかりました笑。

6. 組織運営

学校の内側、組織運営にも携わりました。

———いかに世の中は不完全の中で動いていて、それを変えることが難しいのか———

意見か感想か。運営メンバーの1人として物事の本質を見極め、場合によっては学校全体の舵をとっていく。英語を教えるのとはまた少し違ったやりがいがそこにはありました。

主任も完璧ではありません。残念ながら伝えておいてと言われたことを伝えてなかったり、検討事項を検討してなかったりといった事態もよく起こります。それがきっかけで問題がこじれることもありました。ねじれた解釈や、後回しの結果が全体にどんな影響を与えるのか

逆にうまくいった時に学校全体が動いていく様は圧巻でした。

まとめ

いかがでしょうか。

教員として何を身に付けたのか。個人的にこの問いかけは、教員は何がそんなに忙しいのかという問いかけと同じくらい「答えは確実にあるけど漠然としている質問」です。そんな思いもあったので、今回じっくりと振り返ってみました。

教科指導力は必須の力。

しかし、それ以外にも教員に必要な知識や技能はたくさんありました。この経験を経て僕の教育業界への価値観も大きく変化しました。そして、現在に至ります。

これら身に付けた力や学んだことが今後に役立つと期待して今日は終わりたいと思います:)

では。

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