今回はこんな疑問にお答えします。
こんにちは、Kaiです。前回から少し空いてしまいました。いよいよ会議を回します。ということで担任会・学年会を進めるときに私が意識していた7つのポイントを2回に分けてご紹介します。
①定刻に開始する
②資料と役割の確認
③原案は最初に伝える
④どんな意見も受け入れる
⑤結論は詳細に決める
⑥バージェンスモデルの活用
⑦集まるからできることを優先する
①定刻に開始する
定刻に開始する。
これは僕が初任校の管理職の先生と、多くの会議本から学んだ会議の明暗をわける基礎にして大切なポイントです。せっかく与えられた会議の時間、遅れてスタートさせることほどもったいないことはありません。
出席される先生には、朝礼で「担任会お願いします」と伝え、直前の休み時間にも「担任会お願いします、チャイムと同時に始めます」と伝えます。当然、資料はチャイムの前に机上に配付しておきます。
レジュメの緻密さを見れば、準備にどれほど時間と労力がかかっているのかわかる先生はわかります。そういった方を味方につけて、「時間通りの開始」を普通にしていきましょう。
最初の数回にこだわると、本気度を理解してもらえます。
時間通りなんて当たり前だろうと思う方もいると思いますが、定刻に始まらない会議も少なくありません。授業や、保護者召喚など時間に厳しい場面をもつ反動か、「会議ならまぁいいか」という雰囲気が学校現場には漂っています。
そして、これは完全に私見ですが、主催者も自分の会議に自信がない場合が多いです。
昨年度を100%踏襲していて、改善するほどの労を割いていないので遅れてくるのは見逃すから、あまり突かないでほしい。そんな本音があるようでした。
出席される先生には忙しい中時間を割いて参加してもらっていることを忘れてはいけません。遅れてくる先生は、その時に限っては他の先生の時間を奪うただの迷惑者です。
ただ、突発的な指導や、緊急事態により手が離せない先生もみえます。その場合は遅れる旨を他の先生に伝えてもらうようにしましょう。会議の意義を理解し、入念に準備をしてきたのであれば、その会議には大きな価値があります。
自信をもって定刻に始めましょう。
②資料と役割の確認
まずは配付資料の確認。
とは言っても別紙にはナンバリングまでしてありますし、ぶっちゃけパフォーマンスでいいです。もし不安なら「気付いたタイミングで教えてください」と伝えましょう。
役割とは主に、司会と記録。司会は主催であるみなさんが務めましょう。
賛否あると思いますが、僕は個人的に司会役を回す必要はないと考えています。自分がいなくてもできるようにするという思いや、適度な権限委譲によって自分がより改善に集中したいという思い、もしくは経験の浅い先生を育てたいという思いに溢れるなら司会を任せてもいいと思います。ただ、自分のやり方が浸透するまではみなさんが続けた方が会議の本質はズレません。
僕の場合は、「そもそも自分が会議をうまく回せていないのに何言ってんだ」という自覚があったので自分が司会をしていました。
記録はファシリテーター以外の出席者で回していきましょう。担任会であれば副担任や学年付の先生に議事録付きのレジュメをお渡しすることになります。何を記録してほしいかを伝えておくとベターです。
③原案は最初に伝える
提案や議論については「こうしたい」という原案を用意し、最初に伝えましょう。考える方向性を最初に決めておかないと議論が取り留めなくなります。次の2つを比べてみましょう。
パターン1
田中先生 「Aの視点で考えれば①の方がいい。」
山本先生 「Bの視点で考えれば②の方がいい。」
伊藤先生 「Cの視点で考えれば①の方がいい。」
みなさん 「実はAの視点で考えています」
パターン2
みなさん 「実はAの視点で考えています」
田中先生 「Aの視点で考えれば①の方がいい。」
山本先生 「Bの視点で考えれば②の方がいい。」
伊藤先生 「Cの視点で考えれば①の方がいい。」
パターン1は後出し感がありますよね。山本先生と伊藤先生は「じゃあ自分らの意見は蛇足だったじゃないか」と思ってしまうかもしれません。
対してパターン2では、山本先生と伊藤先生は方針を理解した上で、「こういう視点も考慮した方がいいのではないか」と意見として言ってくれているように聞こえます。
言っているのは同じことなのに不思議なものです。同じ意見をいただけるなら、パターン2のように明るく議論を進めたいところ。ぜひたたき台と方針は最初に伝えましょう!
④どんな意見も受け入れる
良い会議にするためには良いチームが欠かせません。
麻野 耕司著のTHE TEAM 5つの法則によると、良いチーム作りには心理的な安全の確保が大切で次の4つの不安:
・無知だと思われる不安
・無能だと思われる不安
・邪魔だと思われる不安
・批判的だと思われる不安
これらが上手く払拭されないと過剰な忖度が発生し「○○が言っているから」「みんなが言っているから」が蔓延してしまうと言います。結果、建設的な批判や多面的な視点を損なうばかりでなく、場合によってはいい面を見る人をいい人、負の面を見る人を良くない人と誤解してしまうこともあります。
本のタイトル:THE TEAM 5つの法則
著 :麻野 耕司
出版社 :幻冬舎
本の長さ:282ページ
沖本 るり子著の生産性アップ! 短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」でも誰が言ったかで動く会議に意味はない。いい面を見る人が良い人ではないし、負の面を見る人が良くない人ではない。という旨が述べられています。
本のタイトル:生産性アップ! 短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」
著 :沖本 るり子
出版社 :明日香出版社
本の長さ:200ページ
これはまったくその通りです。僕自身、多くの会議で質問し、知らないことを小馬鹿にされるたびに嫌な思いをしたこと、そしてそれを御さなかった主催者に不信感を抱いたことを覚えています。不安が不信につながるのだと身を以て体験しました。
意見は等価値です。
年齢や経験年数で苦労する業界ではありますが、そもそも意見は平等です。思考の深度が違うなら、それを丁寧に擦り合わせるのも大切なこと。どんな意見も受け入れる雰囲気を作りましょう。ただ、あまりにも深度の違う意見が飛び交う場合は、会議の流れを損ねないためにも前提が十分に共有できているか確認することをオススメします。
会議の時間は限られています。有意義な時間を出席者全員で作っていきましょう!
まとめ
いかがでしたか。
今回は一般企業向けの会議の本にあるポイントを抽出し、僕なりに学校現場に反映させてみた実際の工夫を紹介しました。特に参考にした本については、もし興味があれば是非ご一読ください。なかなか勉強になる本たちでした。
次回は後半を紹介したいと思います。
では。
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