いざ会議を円滑に回すとして、どんな会議が正解なの?
こんにちは、Kaiです。風邪もだいぶ治まり、足首の捻挫の具合も良くなってきた今日この頃。迫り来る最終課題に立ち向かうべく日々奮闘しております。
せっかくの会議、どうせならイケてる会議にしたいということで前回は会議の目的と、それがうまくいかない原因を書きました。前回はコチラ
会議の目的は議論して結論を出すでした。つまり、議論して結論を出すことができれば、もしくは議論を交えて結論に向かえばその会議は本懐を果たしたと言えます。学校という特殊な場所における会議で大切なのは参加する先生が同じ目線で議題について考え、結論に責任をもつことです。
会議の本質=議論する+結論を出す
今日はこの右辺の粒度を1つずつ細かくし、現実の落とし所を提案したいと思います。
課題の細分化「議論する」とは
「議論して結論を出す」の「議論する」を確認しましょう。
様々な視点から議題を考慮し判断するために話し合うわけですが、参加する先生が同じ目線で議題について考えることが鍵です。そのための3要素が次のとおり。
1.必要な情報を共有し、情報格差をなくす
2.どんな質問でも受け付けて、その代わり全力で考えてもらう
3.意見を引き出す
必要な情報を共有し、情報格差をなくす
30%しか情報をもらっていない人が100%情報を持っている人と同じレベルで考えることは難しいでしょう。まずは背景知識含めて目線を同じ状態にすることが大切です。
また、発案者の持っていきたい方向性、ビジョンは必ず伝えましょう。これは私もよくやってしまったミスですが、「どうしましょう」だけだと議論の方向性が定まりません。自身の視点が浅いかもしれないという恐怖でうやむやにしてしまいがちですが、所詮たたき。
より良いものを引き出すために発案するわけですから、限られた時間を有効に使うためにも必ず方向性は示しましょう。
どんな質問でも受け付けて、その代わり全力で考えてもらう
情報量30%の人がそこで一生懸命考え、意見を発した挙句、100%知っている人に論破調で言いくるめられても何も面白くありません。一方で、100%情報を共有したのに30%だった人に我関せずといった態度を取られては100%知っている人も面白くありません。
ここはお互いが歩み寄る姿勢が必須です。
情報量100%の人は「こんなことも知らないのか」ではなく「こんなことも伝えきれてなかったのか」、情報量30%の人は「面倒だからそっちでやって」ではなく「自分の意見が求められている」
何事も向き合い方一つです。
意見を引き出す
特定の声の大きい人だけが話す状況や、参加意識が薄くても大丈夫な状況を議論しているとは言えません。
・話すのが苦手だけど良い意見を持っている
・大勢だと話しにくいけど1on1なら話せる
・きっかけがあれば鋭い視点で掘り下げられる
生徒が十人十色なように、教員の特性も千差万別です。話さないからやる気がないわけではないし、積極的に話すから抜けがないわけでもありません。ぜひファシリテーターを中心にお互いの意見を引き出しましょう。
課題の細分化「結論を出す」とは
結論を出すまでが会議です。
必ず「その会議があったから至った結論」へ持っていきましょう。議題にもよりますが、会議において大切なのはなるべく具体的に決めることです。いわゆる5W1Hですね。誰が何をいつまでにするのか、どこを押さえるのか、進捗はどの時点で確認するのか、など完了までの担当者と柔軟なロードマップを組んでしまうことが望ましいでしょう。
せっかく意見をもらったのに、「ではそんな感じで」とか「来年度の検討事項にして今年は当初のとおり進めましょう」では出席者のやる気が一気に下がってしまいます。
もう一つ会議において理解しておかなければならないのは結論に責任をもつことです。よくあるのが決まったことに対して、出席者が後から「俺は知らん」と突っぱねる行為。これはあるべき姿ではありません。
なぜなら、その結論に対して責任を持てないなら究極的にはその人は会議に必要なかったからです。わざわざ会議を開き、わざわざ「会議の結果、」という枕詞をつけられるようにする理由の1つは連帯で責任を持つためです。同意することと責任を持つことは違うんですね。
完全に自分の思い通りにならなかったとしても会議として決まったことならばそれが結論です。もし思い通りにしたければ組織の中では意志決定者になるしかありません。
現実の落とし所
とは言え現実はなかなかうまくいきません。目上の先生には言いにくかったり、自分の知識のなさに気後れしたり。一方で自分はこんなに考えているのにうまくいかないし疎まれている気がする……
などと弱音を吐きたくなる気持ちもあるかもしれません。まったくその通りだと思います。「会議はこうあるべきだ」と声高々に叫んでも、反応は薄いしウザがられることもあるでしょう。ファシリテーターとして心得ておくべきは
1. 自分のコントロールできるものしか変えることはできない
2. 最初から完璧は不可能である
3. 歩み合えない人はメンバーから外す
ということです。
自分のコントロールできるものしか変えることはできない
スティーブン・コーヴィー著「7つの習慣」にも書かれているように変えられるのは自分だけです。
違う環境、違う価値観で生きている人が簡単に共感するはずがありません。いろいろな会議のダメ出しをする前に、まずは自分が担当している会議に集中しましょう。
最初から完璧は不可能である
授業もうまくできた日とそうでなかった日があります。言葉掛けもうまくいく日とそうでない日があります。会議だけうまくいく道理はどこにもありません。
うまく進まなくて当然、大切なのは自分の姿勢を理解してもらえるよう努めることです。僕の肌感覚ですが、誰もが最初は会議や議題に前向きな思いを持っていたのではないでしょうか。
それが年功序列や教育業界の古い文化に押しつぶされて折れてしまった。折れて思考が止まれば、それが普通となり卑屈になっていきます。そして無意識に「かつて自分を妨げていた存在」にゆっくり近づいていく。悲しい負の連鎖です。
これは「諦め」との戦いでもあります。最初から出来なくて当然。みんなで少しずついいものにしていきたいんだという思いを発信し続けわかってもらえるまでコミュニケーションをとりましょう。
歩み合えない人はメンバーから外す
もしそれでも出席者に歩み寄る姿勢がなければ「その人をいかにしてメンバーから外すか」を考えましょう。なぜなら、会議を正しく機能させたいという目的志向で動いているあなたの思いは間違っていないからです。
「文句を言いたい」とか「年上が気に入らない」とか「年下が生意気」といった視点で物事を捉える方や、そう決めつける方とぶつかるのは避けられません。現実は漫画や会議のノウハウ本とは違います。
最大限相手を尊重した上で思いを伝え、もしそれでも歩み寄る姿勢がなければ目的にそぐわないその人はあなたの会議において必要ありません。メンバーから外す方法を考えましょう。ただし、それが感情で動くことのないよう注意です。
まとめ
いかがでしたか。
今回はファシリテーターとしての心得についてお話ししました。
会議の意義、うまくいかない原因、あるべき姿、現実。
方法に目が行きがちですが、根の腐った木に小手先の治療は効きません。これらを押さえていない会議に出席する価値はありません。逆に最低限この4つを丁寧に押さえれば、的外れな会議になることはまずないでしょう。
次回からは具体的に僕が実践していたことを紹介していきたいと思います:)
では。
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