ども、Kaiです。
先々週は2,400語、先週は1,000語の課題ということでアクセル全開。
また、先々週は課題に向けてインタビューを3件実施しました。日本語でのインタビューを2件、英語でのインタビューを1件、すべてZoomで行いました。その経験からインタビューそのものが持つ教育に関する大切なことにふと気づいたのでそれをまとめます。
インタビューの性質
リサーチの観点でインタビューを考えた場合、利点と課題は表裏一体。Vialle氏ら(2015)によると主な利点は
・参加者の価値観に触れることができるため深い洞察につながる
・参加者を直接観察できない場合に有効
・実施側がある程度質問を通してコントロールできる余地がある など。
一方、課題は以下の通り述べています。
・インタビューを受ける人の視点によって二次情報になってしまう
・情報にバイアスがかかり中性の状態で収集されない可能性がある
・質問にバイアスがかかってしまう可能性がある
・時間とコストが非常にかかる など
ひと口にインタビューと言っても、その性質もさまざま。例えば、対面で実施するのか、口頭で実施するのか、それともオンラインで実施するのか。対面であればボディランゲージなどの非言語コミュニケーションや臨場感を受け取ることができますし、オンラインであれば地球の裏の人でもインタビューできます。
また、回答の自由度をどの程度制限するのかもインタビューごとに異なります。オープンエンドの質問で固められたもの、少し派生の余地を含んだもの、そしてテーマに沿った自由対話形式。それらを包括してインタビューと呼びます。
他にも個人に対して行うものもあれば、グループ単位で実施するものも。自身の研究に適した条件を設定し取り行われるため、極端な話、その文脈の分だけ存在すると言えます。
教育におけるインタビューの価値
とまぁ、学術的なことはここら辺にしておいて、僕が今回気づいたのは教育におけるインタビューそのものが持つ価値です。それはズバリ
コミュニケーション能力の向上につながるのではないかということ。
インタビューをするに当たって、インタビュアーはインタビュイーからなるべく情報を提供してもらうことが大切となります。つまり、意識して話の主導権を完全に相手へ譲り続けることになります。
インタビューでは利点に挙げたとおり、人の価値観に触れること。課題はバイアスです。つまり、利点を最大に高め、課題を最小に抑えるほど良いインタビューということになります。
経験談ですが、コミュニケーションが上手な方は次の2つを理解しています。
・相手の価値観を認める大切さ
・話を引き出す器用さ
「いや、それは・・・」と言いたくなる衝動をグッと抑えて、相手の価値観を認めながら話を引き出せるかどうかがコミュニケーションの深化には必須。
そう、まさに良いインタビューを目指すこと=コミュニケーション能力の育成じゃないか!!
ということです。インタビューは生徒のプロジェクト型の課題にピッタリかもしれないと思わずにはいられなかったのです。
最後に
いかがですか。インタビューを通じてコミュニケーション能力をメタ的に向上させることができる。文献や裏付けがある訳ではないですが、確信に近いものを感じています。
東アジア諸国に見られる傾向として、儒教などの教えが根強い文化圏では意見と人格を切り分けて考えることが苦手な人が多いという話があります。意見を否定されたときに自分自身が否定されたように感じてしまう、というものです。
しかし、コミュニケーションが希薄化した現在、コミュニケーション能力はひときわ大切と言えます。表層的なやりとりで全てを進めるのは不可能だからです。インタビューは大人がやってもかなりその効果を実感できるのではないでしょうか。
何よりどのインタビューも楽しかったのでそれだけでも行う価値があるかと。コミュニケーションに悩む方、もしかしたらインタビューに秘訣があるかもしれません:)では。
ちなみに英語のインタビュイーは奥さんの韓国の友人。自信が全然ないと言っていましたがとっても英語が上手で楽しく実施できました、ありがたや:)
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