「英語ができる」ってどういうこと?──「扇子理論」で考える英語力

ども、Kaiです。

さて、学校英語は文法ばかりで実用性がない、卒業したら使えない、いざ海外へ行っても話せない、などなど、現場はいろいろ言われてきました。

今回は、

・僕の英語力についての考え方
・受験英語は役に立つのか

について自論を述べたいと思います。

まがいなりにも英語の教育へ携わってきた僕が辿り着いたのはズバリEFLやESLにおける英語力は扇子せんす。ということで提唱するのは扇子せんす理論です!

扇子とは皆さん知っての通り、日本の風流を感じさせるあおぎもの。

これが英語力とどう関係あるのか。

まずは、ざっと英語を使う場面を考えてみましょう。

大学入試英作文
日常会話
海外の職場
ビジネス英語
学術発表
英検面接
IELTS Speaking
通訳

英語力を語るとき、僕たちは一括りに考えがちですが、これらが求める技能は果たして同じでしょうか。僕の解釈は違います。

たとえば、僕はアカデミックな交流や海外の工場での会話、友人との日常会話で基本困ることはありません。大学では論理的で丁寧な英語を、工場ではF-wordをたくさん使いましたし、日常会話では今でもスラングをよく使います。

では通訳やビジネス英語が特段できるかと言われたらできません。それぞれ全く異なる英語を使うからです

アカデミックの骨がしっかりしているので、その分野では「英語ができる」し、通訳の骨は鍛えていないので、その分野では「英語ができない」。

つまり、英語力とは複数の分野の集合体、いわば扇子の骨のようなものなのです。語彙・文法などの共通部分はあるものの、求められる技能がそもそも別物なので、英語ができる、できないの1本の尺度ではない、という考え方です。

この理論でいくと、大体の矛盾が解決します。

たとえば、英語を話せる人が試験で点を取れないのはよくあることですが、全くおかしいことではありませんし、受験英語をやっても話せないというのも、受験英語という骨と日常会話の骨は違うのでおかしなことではないのです。

僕たちはネイティブではないので、特定の分野でしか英語を使うことはありません。そこから漏れたらそりゃできなくても不思議ではないのです。

となったときに、1つ議論したいのは、受験英語は役に立つかという話です。

大学受験に連動する産業を考えてみましょう。

予備校・大学受験塾
家庭教師
参考書・問題集
模試・検定
受験情報サイト・受験情報誌
共テや大学入試の受験料

これはもはや1つの分野ではないでしょうか。すなわち、受験英語という分野の扇子の骨があるのです。となると受験英語の実用性とは「受験で通用する英語を身につけること」であるはずです。

日常の英語に求められる即興性や対人調整、会話の維持などは大学入試という骨を鍛えるのに必要ないので、一般にイメージする「実用性を備えていない」というのは当たり前。これがネイティブでも試験で必ずしも高得点を取るのが簡単ではない理由だと思います。

世間では実用的な英語= 海外旅行で使える、外国人と会話できると捉えがち。ですが「受験でしか使えない英語」ではなく「受験で成功するための英語」を学んでいるわけなので、役に立つかどうかについての結論は、もちろん役に立つ、です。

扇子理論、いかがでしたか笑。

この考え方はSwales, John M. (1990)Discourse Community(特に第五の特徴)Speech Communityの特性に近いのですが、ESP(English for Academic Purpose)と自分の経験からたどり着いたものでもあります。

この理論を紹介したのは、この考え方が今の僕の英語教育の根底にあるからです。今後、僕の授業観や授業案などを展開する上で外せない要素として紹介しました。

もちろん、いろいろな考え方があると思いますので是非気軽にコメントしていただけると嬉しいです。では。

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