【おすすめの本6】「世の中そういうもんなのかも」と心を軽くしてみませんか。英語のセンスも磨ける世の中の法則をまとめた1冊。

こんにちは、Kaiです。今日は少し息抜きがてら、久しぶりに書評コーナーです。英語のセンスも磨ける本を紹介します。

失敗した。

また、失敗した!

ああ、また失敗した!

それ、法則です。

今回紹介するのは、アーサー・ブロック 著の愉快な1冊「21世紀版 マーフィーの法則 」。

本のタイトル:21世紀版 マーフィーの法則
著   :アーサー・ブロック
出版社 :アスキー
本の長さ:368ページ

マーフィーの法則とは「失敗する余地があれば失敗する」という世の中のやるせなさを法則として説いた格言。この本はそれに加えて世の中の不条理や心理、現象を英語の原文付きで、おもしろおかしく紹介しています。

「まぁ、世の法則ならしょうがないか」と心を軽くしてくれる良書

一方で、英語学習の本としても有能です。自分の英作文に使う単語が何だか小難しくなってしまう。また、無理矢理に英訳したような文に見えてしまう。そんな方が、英作文のセンスを磨くのにピッタリな1冊。

・日々の疲れた心を少しでも和らげたい
・英語の文法はある程度わかっている
・文章を英訳すると直訳感が半端ない…

おすすめしたいポイントは次の2つ。

1.心が軽くなる
2.秀逸な意訳

では早速見ていきましょう!

世の中を皮肉った本で、そもそも英語学習者用の本というよりは内容を楽しむ本です。

いくつか私の好きな法則を抜粋します。

ジョーンズの法則
経験とは、同じ失敗を繰り返したとき、それが失敗であると気づかせてくれるものである。

パットンの法則
今日の良い企画のほうが、明日の完璧な企画より上である。

ヴァイルの教育者のための法則
あなたが間違えるまでは、誰も話を聞いていない。

バランスの相対性の法則
1分をどれだけ長く感じるかは、トイレのドアのどちら側にいるかによって決まる。

成長した子供の嘆き
母親は「こんな日もあるさ」と教えてくれたが、こんなにたくさんあるとは聞いていない。

かっこいいなと思える格言や教訓から思わずにやけてしまう皮肉まで。なかなかウィットに富んでいて痛快です。世の中って上手くいかないことが多い・・・そう感じるたびに世の中を嫌い、人を嫌い、自分を嫌ってしまっていませんか。

心の健康にもよくありません。むしろ、クスッと「これってマーフィーの法則に載ってたやつじゃん」と開き直る方が豊かな心をキープできます。疲れた心を軽くしてくれる、そんな本なんですね。

次の法則を英訳してみてください。

1)失敗する余地があれば、失敗する。
2)重要なのは、すべてを知ったあとで、何を学ぶかだ。
3)いちばん知らない者がいちばん意見を言う。

さぁ、どうでしょう。
1)ならIf there’s room of failure, you will fail.
2)ならThe important thing is what you learn after you know it fully.
3)ならThose who don’t know most give their opinions most.

と言った具合でしょうか。
他にも表現はあるかもしれませんが、似たような文になるのではないでしょうか。

実際の英文は次のとおりです。
1)If anything can go wrong, it will.
2)What we learn after we know it all is what counts.
3)The person with the least expertise has the most opinions.

全然ちゃうやんけ!笑

そう思った方も多いのではないでしょうか。

それぞれ日本語に訳すと
1)は訳せば「何事も悪い方へ進みうるなら、そうなる」
2)は「全てを知った後で何を学ぶかが重要であることだ」
3)は「最も専門的でない人が一番多くの意見を持っている」

違うじゃないか!

でも不思議と書かれた英文の方が自然に見えてきます。そしてよくよく考えると言っていることは同じだと気づきます。

そもそもなぜこの本が僕の中で英語学習に分類されているのか。ズバリ、意訳が圧倒的に上手いからです。意訳とは原文の語句一語一句や文構成にこだわらず意味に重点を置いて訳すことで、直訳や逐語訳の反対を指します。

切り口を変えて表現(パラフレーズ)できるかは使える英語を学ぶ上で必須の能力。学校のテストはその文法が身に付いているかを確かめるのが目的なので、直訳が好まれる傾向にあります。しかし、実社会では伝えたいことを伝えるのが目的です。

映画に誘われたときの受け答えに「お金が足りないから行けないんだ」と「お金があったら行けたんだけど」があったとして、どちらもお金を工面できないから行けないという本質は変わりません。

後者はダメだ、にはなりませんよね。この本は「この英文でこういうニュアンスを伝えられるんだ」という発見が群を抜いています。自分の英語力を洗練したい方には必読の一冊と言っていいでしょう。

いかがでしたか。

今回取り上げたアーサー・ブロック著の「21世紀版 マーフィーの法則」、僕は高校生のときに出会いました。受験勉強で、必死に英単語や文法を覚えていた頃。直訳・逐語訳で覚えた語彙が増えれば増えるほど、自分の英作文に融通が効かなくなっていたのを覚えています。

「なんだ、結局これって同じこと言ってるんだ。」

その発見が英語力を高めてくれたパズルのキーピースでした。伝える上で必要なパラフレーズ。あの時期に出会えて本当によかったと思っています。みなさんもそんな感覚を味わってみてはいかがでしょう。心をほんのり温めながら是非ご一読ください。では。

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