【英語学習】リスニング力をアップさせるための科学的アプローチ:英語リスニングの『聴く』仕組み③

Kai
Kai

リスニングの最終章

ども、Kaiです。寒ぅなりましたね〜。朝とか布団から出たくない。伊吹おろし来たら耐えられんぞ笑 ところでブログのタイトルがずっと留学中になってましたね。修正いたしました、あしからず笑。

さて、今回でリスニングは一区切り。

リスニングスキルには3つの構成要素が存在します。それがコチラでした。

今回はいよいよ3つ目の構成要素である相互的なリスニングについて紹介します。1つ目の認知処理の記事はこちら、2つ目の活用できる知識の記事はこちら

リスニングって結局何のためにするの?

リスニングって結局、何のために学ぶんでしょうか?試験で高得点を取るため?それとも資格取得のため?確かにその目的もありますが、リスニング力の本当の価値は、コミュニケーションを通じて他者とつながる能力を高めることではないでしょうか。

リスニングと一口に言っても、大きく2つの種類があります。一方向のリスニング(試験や講義を聞く)と、相互的なリスニング(会話の中で行われるやり取り)です。

この2つは似ているようで実は大きく異なります。特に、実生活で役立つリスニング力は『相互的なリスニング』でこそ鍛えられるのです。これは重なる部分もありますが、非常に大きな違いがあります。

(Vandergrift & Goh, 2011, p. 28)

一方向リスニングは講義を聞いたり、試験の音声を聞き取ったりするものです。話し手は一方的に情報を発信し、聞き手はそれを受け取るだけ。

相互的なリスニングには共通のゴールがあり、文脈があり、やりとりがあります。そこには「もう少しゆっくり」「もう一度言ってほしい」といった調整も含まれています。

一見すると聞き返したいところで聞き返せる点で、相互的リスニングのほうが簡単に思えるかもしれませんが、実は難易度が高くなり得ます。それは以下の3つのポイントが大きく影響するからです。

1)トピックの精通性
2)双方の関係性
3)非言語コミュニケーション

と言うことで、これらを掘り下げていきましょう。

トピックに馴染みがあれば理解度も高くなる、という話です。これは2つ目の活用できる知識で紹介した前提知識の領域に重なりますね。

次に、コミュニケーションをとるスピーカーとリスナーの関係性です。年齢や性別、言語能力、社会的身分といったさまざまな要素があります。

日本語でも同じではないでしょうか。経歴やその身分、肩書きに萎縮してしまうのはよくある話です。本当に現実的なリスニングを考えたときには回避不可能といっていい要因です。

相互的リスニングでは、言葉以外の要素も大きな役割を果たします。表情やボディランゲージといった非言語の情報には話し手の意図があるからです。

例えば、好き嫌いなどの印象形成として、人が他者からのメッセージを理解するにあたり、

・視覚情報(ボディランゲージ・表情):55%
・音声情報(声のトーン・抑揚):38%
・言語情報(実際に話されている内容):7%

つまり、メッセージの意味や印象を受け取る際、言葉そのものよりも、見た目や声の使い方が圧倒的に大きな影響を与えるという主張があります(メラビアンの法則)。

そして、何よりリアクション。話を聞きながら、英語の処理をし、情報を解釈する。さらに同時にレスポンスを考えなければなりません。

結論、トピックに馴染みがあり、違いに快適な関係性で、非言語の部分も踏まえているならば、一方向のリスニングより易しくなる一方で、社会的な上下関係がネガティブにはたらくと、リスニングは一気に難しくなるのです。

いかがでしたか。今回はリスニングのメカニズム、その中にある1要素「相互的なリスニング」を掘り下げました。3つとも紹介した上で改めてまとめると、アカデミアのリスニング力とは認知処理、活用できる知識、相互的なリスニングの組み合わせでした。

それらを紐解くと、脳の”聴く”仕組み、処理のスペックを決める要因、パフォーマンスを決める因子というのがリスニングを作り上げていると言えそうです。これは何度聞いても伸びねぇ・・・と悩む方の光明になるかもしれません。

結局「意義の明確なリスニング」以上に効果的なリスニングはないと思います。

幸い、最近は英語のコーチングなども身近になっています。そういうのを利用する上でも、紹介されたメソッドが自分のどの部分を補強してくれるのか是非考えてみてください(コーチングならそこも教えてくれるかもしれませんが。)きっとリスニング力が伸びる可能性がグンと上がるハズです:)では。

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