給与選定はブラックボックス気味でいいという暗黙の風潮、破ってくぜ。
ども、Kaiです。帰国するとぼちぼち新しい職を探すことになります。その時より良い給与で働きたいというのが率直な本音。
しかし、今までの給与の仕組みを理解しておかなければ比較もできず・・・ということで、今回は公立教員の給与の仕組みについて説明します。
公立教員の給与の決定方法
公立教員の給与はいくらなのか。とりあえずChappieことChat GPTの返信。
初任給で約20万~24万円、経験を積むと25万~45万円程度、管理職になると50万~70万円程度が目安です。また、地域や役職により差が生じます。具体的な給与は各自治体の教育委員会や学校法人の規定によるため、詳細を知りたい場合は地元の教育委員会に確認することをお勧めします。
管理職はなったことないのでわかりませんが、その他はあながち間違ってはいない気もします。が、当たり障りないというか25万〜40万は少し広い笑。最後は安定の「教育委員会に確認してください。」
しかし、実は教育委員会へ確認するまでもなく基本の給与はもう決まっています。給与を定める一覧表があるからです。教育職給料表などと呼ばれます。この給料表のどこに該当するかで基本給が決まるのです。
したがって「これだけ学校を改善した!」「こんなに生徒に好かれている!」「〇〇人国公立へ合格した」みたいな話は基本給への決定には1mmも関係ありません。
例えば、僕が勤めた愛知県。非常に辿り着きにくい仕様ですが次のような一覧表があります。
愛知県の給与表はコチラ。第四条の(一)が高校、(二)が小中学校です。教員はこの通り自分の級と号によって給与が決まります。
まず級は何を指すのか。
1級・・・常勤講師
2級・・・教諭
3級・・・教頭
4級・・・校長
そこに号数が振り分けられておりそこの掛け合わせで給与が決まる仕組みです。一種免許だと5号からのスタート、専修免許だと17号からのスタートです。1年に4号ずつ(常勤講師は3号ずつ)上がっていくと言われています。初任者は2級5号、院卒なら2級17号です。
ややこしいのは上の割り当てが絶対ではないということ。場合によっては特2級などが設けられたり、4級に教頭が入ることがあるかもしれません。要は、各都道府県によって多少の変動があり、その基準を決めているのが教育委員会なわけですね。
給与額を上げる方法
結論 教員の給与を上げる=号級を上げる です。
さて、この号級。年功序列のもと毎年4号ずつ上がっていくのを指を咥えて眺めるしかないのでしょうか。・・・ふっふっふ。実は少しだけ飛躍させる方法がいくつかあるのです。
給与を上げる方法1
1つ目はより多く号数を上げること。先述の通り給与は号級によって決まります。毎年4号ずつ(常勤講師は3号ずつ)上がっていくこの更新、評価が良ければ5号、6号上がることもあるのです。
基本的に教諭の評価者は管理職。彼らに高評価されれば4号以上上げることは可能です。噂ですが、著しく良ければ8号上がることもあるのだそう(すごい)。
例えば、僕は学部卒なので最初は2級5号ということになります。8年後に愛知県の教員を退職したとき、僕の号級は2級39号給でした。計算上、3年目からコンスタントに5号ずつ上がった or 学年主任3年間で6号ずつ上がったのいずれかです。
したがって一生懸命、評価を上げられれば号はイレギュラーに上げられます。
給与を上げる方法2
2つ目は級を上げることです。教頭や校長を目指す方法。教頭試験や校長の推薦を受けながら目指す道。級が移るので対応する給与額が変わるわけですね。
これは、「頑張る方向性」が少し政治的になります。要は教頭になる前に教育委員会など教育現場を離れることもありますし、校長に気に入られなければ結局のところ校長にはなれないというしがらみがあるためです。
給与を上げる方法3
3つ目は免許のグレードを上げること。
一種免許の方限定ですが、専修免許に更新することで給与を上げることができます。今まさに僕が行っている手続きですな。
ただし、ややこしい注意点が1つ。それが
✖️ 専修免許を取得した→給与が上がる
○ 専修免許を取得した→給与表の号級が選定→給与が上がる
という流れ。コレは似て非なるもの。何が言いたいかというと17―5=12で12号分単純にUP!僕の場合なら39+12で2級51号!とはならないんですね。理由は採用された後の給与選定で給与が確定するから。
採用後に選定されるため働き始めてから号級がわかるという、なんという後出し笑。給与を決めるのが教育委員会ではないからというのが理由で、なんともお役所な感じがします。
給与を上げる方法4
4つ目が給与の高い県で教員をすることです。
当然ですが、僕の2級39号の給与額は他県に行けば変わります。なお、前の号級がそのまま引継がれるわけではなく、採用に伴い改めて経歴(在職証明書等で確認)から給料裁定をするそうです。
この方法で給与について押さえておかないといけないのは
・教育委員会ごとに給与表が違うこと
・専修免許は昇給条件の資格ではない
・採用後に選定される
都道府県ごとに給与表に記載されている金額は違います。多いところもあれば少ないところも。
給与の選定は前職の経験を加味して決まります。教育職かそうでないか、ブランクの年数などで掛け率が変わることも。
最後に
いかがでしたか。今回は
・公立教員の給与額の決定方法
・給与の上げ方
について紹介しました。お分かりかもしれませんが、どうあっても給与表の枠から出ることはありません。いかに号級を上げるか、です。
そもそも教員の給与ってあまり公表されないんですよね。県や自治体によっても変わりますし。薄給と言われる教員の給与、実はあまり理解していない先生も多いです。
私立の教員の給与に関しては、著しく公立の閾値を超えることはないと言われます。が、蓋を開けるとピンキリです。少人数で教えられる代わりに給与は低め、他の私立の1.5倍の給与を出す有名進学校、ボーナスない代わりに月給が高いなど。
僕は自分で調べられる情報も多いのだと知りました。教育とお金をつなげるのを良しとしない雰囲気もありますが、QOL上げるためにお金は必須の考慮事項。皆さんも是非ご自身の県の給与表を見てみてください:)では。
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