カチカチの文法書とは毛並みの違う、学び直したい人必須の1冊。
こんにちはKaiです。今日は書評コーナーです。
11月。日本では読書の秋ですねぇ(冬かもしれませんが。)本というのはとても奥深い、そんなことを思う程度には読書が好きです。オーストラリアに来てからはめっきり読むものがアカデミックジャーナルに代わってしまいましたが笑。
そんな本の中で、英語学習について「なるほど、これは確かに的を射ている!」と感じた本を紹介できたらと思います。
今日の本
中学高校では暗記するしかなかった、でも実は納得のいく説明がされなかったのでモヤモヤ・・・そんな方も多いのではないでしょうか。今回紹介するのは、そういった悩みを解決してくれる 中川右也さんの素晴らしい1冊「なぜ」がわかる英文法です。
本のタイトル:「なぜ」がわかる英文法
著 :中川右也
出版社 :ベレ出版
本の長さ:240ページ
この本は「とにかく暗記していたけど何でそうなるかはよくわからない」というかゆいところを図やイラストを活用しながら丁寧に解説しています。こんな方におすすめです。
・英語の文法知識や体系はある程度わかっている
・もう一度英語を学び直したい
・英語の教員
見どころ ・ 共感
僕がこの本をおすすめしたいポイントは次の3つ。
1.基礎が端的にまとめられている
2.図やイラストが効果的に活用されている
3.240ページでまとめてくれている
では早速見ていきましょう!
1.基礎が端的にまとめられている
まず、素晴らしいのは基礎が端的だということ。
昨今さまざまな文法参考書があります。膨大な情報が記載されているおかげでとても詳しいところまで文法を学習できます。
ただ表現は多様なれど、いわゆる文法参考書には「削ぎ落とし」がありません。おそらく英語の文法でつまずく大きな要因として挙げられるのがこの過剰な情報量ではないでしょうか。
どの知識が必須で、どの知識が上級者向けなのか・・・
情報の優劣がわからないまま覚えてしまって・・・
そんな方にピッタリです。この本はしっかり削ぎ落とされています。
にもかかわらず!
各項目、基礎から解説してくれているのです。さすがもう一度学び直しをしたい方へ向けた本。うーむ、さすが中川先生。本当に押さえるべき要点を丁寧に掘り下げてくださっています。
2.図やイラストが効果的に活用されている
図やイラストも豊富でイメージしやすいのもありがたいです。
特に基礎の説明に関しては、板書で先生が書くような図がそのまま描かれています。馴染みのある図のおかげで説明文をもとにイメージしやすくなっています。おそらく過剰な情報量と並んで英語の文法でつまずく大きな要因として挙げられるのが大きく異なる言語体系ではないでしょうか。
順番があーだこーだ言われてアレルギー反応を起こした方も少なくないはず。
この本はそこで躓いた方も想定して作られているので図やイラストが丁寧です。きっとアレルギーも解きほぐしてくれるはずです。
3.240ページでまとめてくれている
最後にして最大のオススメポイントはなんと言ってもこの240ページというコンパクト加減です。
それでいてThe girl is beautifulとthe beautiful girlの違いやa 〜ing 名詞とa 名詞 〜ingの違い(“1語か2語以上か”よりも深いルール)、なぜ関係詞thatには所有格がないのかといった学習者の「?」を鋭く突いています。
この体系的な情報をここまでコンパクトにまとめたというのは「気構えずに英語を学びたい人」にピッタリ。しかも文字も大きめなのでスイスイ読めてしまいます。この分量でこの情報量か!そんな感覚を覚えるのではないでしょうか。
最後に
いかがでしたか。
今回は中川 右也著の「なぜ」がわかる英文法を取り上げました。
知れば知るほど「なぜ」を追求したくなるのが学びの奥深さ。教員になってからふと出会った本ですが、何でもっと早く出会ってなかったのかと悔やむほど面白かったです。
コラム欄も充実していますので飽きることなく読み切れます。英語を教える上でも非常に役に立った一冊でした。英語好きから学び直したい方まで、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょう:)
では。
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