言霊は本当に効果がある? 科学的に紐解いてみた。

Kai
Kai

The brain doesn’t inherently ‘know’ who the subject is in the same straightforward way it processes the action or object. Instead, it has to work harder to determine agency, sometimes leading to confusion or self-referential misinterpretation.

ポジティブな言動を心がけると、ポジティブな出会いに巡りあう。

そんなことを聞いたことないでしょうか。

他人は自分の写し鏡、人は言葉でできている。

これらも聞いたことがあるかもしれませんね。

こういった考え方や言葉たちは、スピリチュアルに聞こえるものの、荒唐無稽こうとうむけいとも言い切れない魅力をその身に纏っています。今回はそういった言霊ことだまを科学的に有力な仮説をもとに1つ解析したいと思います。

キーワードは

「脳は主語を述部と同じように、同じ速度で処理することができない。」

脳は動作や対象を理解するのは得意ですが、主語を特定するのは少し時間がかかります。そのため、混乱や誤解が生じることがある、ということです。

僕たちの脳は、日々、矢継やつばやに巡る文章を高速で処理しています。主語を省略できてしまう日本語においては一層、文脈から主語を判断する必要があります。

その時、脳が主語を理解できない現象に陥るのも時間の問題ではないでしょうか。相手に対して投げかけた言葉が自分のことだと脳が処理することもあり得るということです。

つまり、同様同速で処理できない脳構造ゆえに

「脳が主語を混在させてしまう=主語を適切に理解できない」

というわけです。

ちなみに今回の話は、言語獲得と理解の脳内メカニズム (2018, Inui)、SRE(Self-Referencing Effect:自己参照効果)、Implicit Linguistic Processing(暗黙的言語処理)といった観点から導ける内容です。

さっくり言うと、SREとは自分に関連する内容を優先的に取り込む効果、Implicit Linguistic Processingとは、感情的な発言においてはIとYouの区別が難化するという現象を指します。

できないことや悪口を普段から言っている人は、類友でそう言った言葉に溢れる環境に身を置く可能性が高くなります。

すると、二重で自分に「できない」と言われていることになります。そりゃ気が滅入りますよ。当然、逆も然り。「できるよ」に溢れていれば脳もそのように取り込みます。

これを感覚的なレベルで言葉にしたものが「ポジティブな言動を心がけると、ポジティブな出会いに巡りあう」であり「他人は自分の写し鏡、人は言葉でできている」なのではないでしょうか。

かつて多くの分野で、真似ぶ・見て盗むといった言葉がスキルや哲学の習得では決まり文句でした。探究や研究により言語化が進んだ現代では、感性が重視されていた世界においても科学的な推論が可能となったのです。

科学的であるということは、ある程度の再現性があるということです。言霊の効果を科学的に紐解くことで、それは『なりたい自分』になるためのスパイスとして活かせるのではないでしょうか:)では。

コメント

タイトルとURLをコピーしました