【Writing #4】「知っている」は最大の武器──英語ライティングを支えるトピック理解と思考力。

ども、Kaiです。前回は英語のライティング、達人への道のりとして2つ目の柱である文章の構成力について書きました。

今回はいよいよ最後の柱、話題への知識・思考力です。これらを細かくみていきましょう。

話題への知識・思考力 =「トピック理解力」と「論理的思考力」。背景知識や考察力などです。

例えば、iphoneについての知識を知らないおじいちゃんと皆さんではどちらが早く深くスマホについての文章を書くことができるでしょうか。

通常で言えば、皆さんです。なぜならおじいちゃんは話題について知らないので書きようがないからです。

では、皆さんとAppleで働く方ではどちらが早く深くスマホについての文章を組み立てられるでしょうか。

おそらくAppleで働く方です。なぜなら彼らはiphoneを機能面や価格面、市場感といった一般の人が知らない知識を備えているからです。

ここから導けるのは単純ですが「知っていれば強い」と言うことです。

英検の1級や準1級、IELTSのライティングTask1, 2など語数が多くて引き伸ばしが大変、と悩む方も少なくないと思いますが、実はこれは順番が違います。

1級レベルで取り扱われる話題で論理的に話を展開しようとするとそのくらいの語数が必要となる、というのが適切な認識です。思考が浅くては書けません。なぜならば、深くなるほど細かいことわりが増えていくからです。

Will governments be able to keep up with increasing energy demands in the future? (2024.6 英検1級)という設問について考えてみましょう。

Aくん
I think governments will be able to keep up with increasing energy demands in the future because of two reasons.
First of all, there are diverse methods to generate energy. Besides current systems, more and more solar panels have been installed on the roof of many houses. The more energy they generate, the more supplies there will be…

Bくん
In the current society, the increase of energy demands is unstoppable. I, then, believe that governments will be able to meet the demands in the future due to the reasons below.
First, there are diverse methods to generate energy. For example, it is possible to produce electricity not only from water dams, solar power, tidal energy, but also from unexpected sources such as sewage treatment plants, which generates the power from the heat by microorganisms during purification. This can indicate that they can source other alternative means to keep up with the demands via some methods that have not been common or familiar yet ….

エネルギー需要を満たすことができるかという問いについて、YESの立場でものを考えた時の文章です。これは発電の方法が多様化してきているという展開です。

最初の文章はソーラーパネルの話を持ってきています。2つ目の文章は一般認知されていない方法もあると展開しています。その例に挙げたのが下水の浄化槽でのプランクトンによる発電です。認知されていなくとも、発電の代替手段を見つけ出す可能性は十分にあると言及しています。

どうでしょうか。1つ目の文章はここで止まってしまっています。Aくんはこれ以上書けなくて困ってしまったようです。対してBくんは、文脈を的確に描写するために基本情報を展開するだけでこの分量です。

言うまでもなく単語はより洗練され、背景知識が紡ぐ根拠はより客観的。これは話題への洞察力がモノを言います。

アイデアが求められる1000語超えのエッセイでない限り、検定などのライティングはキラッと光るものがなくても評価されます。なぜなら、それらは評価基準が全てであり、あくまで英語のテスト・検定だからです。

しかしながら、背景知識や思考力があるほど、構想は早く、客観的に漏れのない論理を組み立てることができるのは事実でしょう。グラフの分析・描写系のライティングではより顕著となります。このように、話題についての知識や鋭い考察力は、質の高いライティングには欠かせないのです。

いかがでしたか。英語の表現力、文章の構成力、そして話題の理解力──この3つの柱が揃ってこそ、「伝わる英語ライティング」のクオリティを一段も二段も引き上げられるのです。

そして、これらは互いに関わりあっています。話題に精通すれば、対応する英語の表現を増やすことができます。文章の構成が理解できれば、知識に基づく客観的な情報を紡げます。語彙が豊富になれば、新しい知識をすぐに言語化できます。

だから、どれから取り掛かればわからなくても大丈夫。自分ができそうなところから取り組んでみましょう。もちろん時間はかかりますが、ライティングは鍛えて伸ばせる技能です。少しずつ伸ばしていきましょう:)

スタイリッシュでシャープな英作文、洗練された英語の文章。是非そんなライティング能力を身につけてください:)次回は【番外・上級者編】です。では。

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